中古住宅の減税が拡充へ|住宅ローン控除の改正ポイントをわかりやすく解説


住宅ローン控除の改正まとめ

―中古住宅の優遇拡大と制度変更のポイントを解説―

2026年度の税制改正により、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は制度の見直しが行われ、適用期限が2030年12月31日まで延長される予定です。

今回の改正では、住宅の省エネ性能の向上を促すとともに、中古住宅の流通を後押しする内容が盛り込まれています。本記事では、住宅取得を検討されている方に向けて、主な改正点を整理します。


改正の背景と基本的な考え方

近年、住宅分野では脱炭素化への対応や新築価格の上昇といった課題が指摘されています。こうした状況を踏まえ、今回の制度見直しでは以下の2点が重視されています。

・省エネ性能の高い住宅の普及
・既存(中古)住宅の有効活用

これにより、住宅の性能や条件に応じて、控除の内容に差が生じる仕組みへと移行しています。

▼詳細はこちら

国土交通省

『住宅ローン減税等の住宅取得等促進策に係る所要の措置』

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001975750.pdf


新築住宅:省エネ性能と立地が重要に

新築住宅においては、住宅の性能によって借入限度額や適用可否に違いが生じます。

認定長期優良住宅やZEH水準住宅など、高い省エネ性能を有する住宅については、引き続き優遇措置が維持されます。一方で、一定水準の省エネ基準にとどまる住宅については、制度改正により将来的に控除対象外となる可能性があります。

また、立地条件についても見直しが行われています。災害リスクの高い区域に該当する新築住宅については、控除の対象外となるケースが想定されており、住宅の安全性も重要な判断要素となります。

なお、子育て世帯(19歳未満の子を有する世帯)や若年夫婦世帯(いずれかが40歳未満)については、借入限度額の上乗せ措置が継続されており、一定の配慮がなされています。


中古住宅:支援拡充により選択肢が拡大

今回の改正では、中古住宅に対する支援が大きく強化されています。背景には、新築住宅価格の上昇により、中古住宅の需要が高まっている点があります。

一定の省エネ性能を満たす中古住宅については、借入限度額の引き上げに加え、控除期間が従来の10年から13年へ延長され、新築住宅と同様の水準で制度を利用しやすくなりました。

さらに、床面積要件も見直され、合計所得金額1,000万円以下の場合には、40㎡以上の住宅であれば適用対象となります。これにより、コンパクトなマンションなども含め、幅広い物件で制度の活用が可能となっています。


住宅ローン控除を活用するための留意点

今回の制度見直しにより、住宅ローン控除は「住宅性能」や「立地条件」によって適用可否や控除額が左右される仕組みとなっています。

住宅購入を検討する際には、物件価格だけでなく、省エネ性能の区分や立地条件が制度要件を満たしているかを事前に確認することが重要です。

また、制度内容は今後の法令改正や運用により変更される可能性もあるため、最新情報の確認や専門家への相談も有効といえるでしょう。


まとめ

2026年以降の住宅ローン控除は、省エネ性能の高い住宅の普及と中古住宅の活用を促進する方向で制度設計が進められています。

住宅取得は長期的な資金計画に関わる重要な判断となるため、制度の内容を踏まえたうえで、ご自身のライフプランに適した選択を行うことが大切です。


この記事を書いた人

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税理士・公認会計士 武者 聡

横浜で10年以上にわたり、数多くの創業・経営支援に携わる。「税理士は一番身近な経営相談相手」という信念のもと、事務代行以上に「経営アドバイス」と「決断の後押し」を最重視。自身も一経営者としての視点を持ち、資金調達から事業拡大までを実践的にサポートします。経営の迷いを払拭し、ベストな選択へと導くパートナーとして、横浜・新横浜のビジネスを支え続けます。