2026年度税制改正大綱の解説③


今回の改正では、企業経営に直結する制度の見直しが多く盛り込まれています。
本記事では、法人に特に影響の大きい3つの改正点を中心に、分かりやすく解説します。


賃上げ促進税制の見直し内容

賃上げの実態や企業規模を踏まえ、
賃上げ促進税制は企業区分ごとに段階的な見直しが行われます。

  • 大企業:2026年3月末までに開始する事業年度をもって制度廃止
  • 中堅企業:適用要件を厳格化したうえで、2027年3月末開始事業年度までで廃止
  • 中小企業:現行制度を維持し、支援を継続

なお、教育訓練費に関する上乗せ措置は全企業共通で廃止予定とされています。
(※具体的な廃止時期は現時点では未定)


特定生産性向上設備等投資促進税制の新設

国内投資の活性化と高付加価値化を目的として、
新たな投資減税制度が創設されます。

経済産業大臣の確認を受けた投資計画
(例:年平均投資利益率15%以上など)に基づき、
一定規模以上の機械装置や建物等を取得した場合には、

  • 即時償却
  • 最大7%の税額控除

のいずれかを選択して適用することが可能です。

なお、本制度の対象となるのは、
投資計画の合計額が35億円以上
(中小企業者等は5億円以上)とされており、
比較的大規模な設備投資が前提となります。


事業承継税制|計画提出期限の延長

経営者の高齢化を背景に、
事業承継税制の活用促進を目的とした期限延長が行われます。

  • 法人版:特例承継計画の提出期限
     2026年3月末 → 2027年9月30日まで延長
  • 個人版:個人事業承継計画の提出期限
     2026年3月末 → 2028年9月30日まで延長

ただし、納税猶予制度そのものの適用期限は延長されない予定です。
そのため、制度利用を検討している場合は、早期の準備が重要となります。


まとめ|2026年度税制改正をどう活かすか

2026年度税制改正大綱では、
法人向けの特例制度を中心に、大きな方向転換が示されました。

今後、国会審議を経て詳細が確定していくため、
最新情報を継続的に確認しながら、

  • 設備投資のタイミング
  • 賃上げ施策の見直し
  • 事業承継計画の再検討

などに活用していくことが重要です。

税制改正を「負担」ではなく、
経営戦略を見直す好機として、ぜひご活用ください。