【2026年最新】会社設立にかかる税金はいくら?種類・納付時期・節税の仕組みを税理士が徹底解説

【2026年最新】会社設立にかかる税金はいくら?種類・納付時期・節税の仕組みを税理士が徹底解説

会社設立時にかかる税金の種類や納付時期、節税のポイントを税理士がわかりやすく解説します。2026年の最新税制にも対応。赤字でも支払う必要がある税金や、インボイス制度の影響など、起業家が陥りやすい罠を回避するための必須知識をまとめました。

初めて会社を設立しようと決意したとき、多くの方が最初に突き当たる壁が「税金」の複雑さです。個人事業主とは異なり、会社という人格を持つことで発生する税金は多岐にわたり、知っているか知らないかだけで、手元に残る現金の額が大きく変わってしまいます。私は長年、税理士として数多くの起業家をサポートしてきましたが、事前の準備不足で「想定外の納税」に苦しむケースを何度も見てきました。本記事では、会社設立前後に発生する税金の全貌を、2026年度の最新情報を交えて徹底解説します。この記事を読めば、税金への不安が解消され、自信を持ってビジネスをスタートできるはずです。

会社設立時にかかる初期費用の税金(登録免許税・印紙税)

会社を設立して登記を行う際、最初に関門となるのが「設立にかかる税金」です。これは事業を開始する前の「入場料」のようなもので、避けて通ることはできません。

登録免許税:登記申請の際に納付する国税

登録免許税は、株式会社や合同会社を設立する際に、法務局での登記手続きに伴って課される税金です。株式会社の場合、資本金の額に0.7パーセントを掛けた金額が税額となりますが、最低でも15万円を納める必要があります。

合同会社の場合は、資本金の0.7パーセントまたは6万円の、いずれか高い方の金額となります。私のクライアント様の中には、少しでも設立コストを抑えたいという理由で合同会社を選択される方も多いですが、この登録免許税の差は一つの大きな判断基準です。

印紙税:定款や契約書に貼付する税金

印紙税は、経済的取引に伴って作成される特定の文書に対して課される税金です。会社設立時には「定款(ていかん)」と呼ばれる会社の憲法にあたる文書を作成しますが、これに印紙を貼る必要があります。

紙の定款を作成する場合、通常は4万円の収入印紙を貼付することが法律で定められています。何気なく作成する書類ですが、これも立派な税金の一つであることを意識しておく必要があります。

電子定款を利用して4万円を節税する方法

印紙税には非常に効果的な節税方法が存在します。それが、PDFなどのデジタルデータで作成する電子定款の利用です。

現在の日本の税制では、電子文書に対しては印紙税が課されないというルールがあります。そのため、電子定款を選択するだけで、紙の定款で必要だった4万円をそのまま浮かせることができます。専門家に依頼する場合でも、多くはこの電子定款に対応しているため、必ず確認することをおすすめします。

会社設立後に毎年かかる主な税金の種類と仕組み

無事に会社が設立された後は、事業運営の中で継続的に発生する税金と向き合わなければなりません。ここでは、法人が納めるべき中心的な税目について解説します。

法人税:会社の利益に対して課される中心的な税金

法人税は、会社の各事業年度に生じた所得(利益)に対して課される国税です。個人事業主でいうところの所得税に相当しますが、税率は比例税率となっており、所得の規模によって異なります。

中小法人の場合、年800万円以下の所得に対しては軽減税率が適用されます。私の経験上、この「800万円」というラインを意識しながら、役員報酬や経費のバランスを調整することが、効率的な納税計画の基本となります。

法人住民税・法人事業税:自治体に納める地方税

法人住民税と法人事業税は、会社の本店所在地がある都道府県や市区町村に納める地方税です。法人税が国のインフラ維持のために払うものなら、これらは地域の行政サービスを受けるために払うものと言えます。

法人住民税は、法人税額を基準に計算される「法人税割」と、会社の規模(資本金や従業員数)に応じて決まる「均等割」の2階建て構造になっています。一方、法人事業税は、事業を営むこと自体に対して課される税金です。

赤字でも支払い義務がある「均等割」の注意点

法人の税金において最も注意すべきなのが、法人住民税の均等割です。たとえ事業が赤字で、法人税を1円も払わなくてよい状況であっても、この均等割だけは最低限支払わなければなりません。

標準的なケースでは、年間で約7万円程度の均等割が発生します。起業1年目は売上が不安定なことも多いですが、この「最低限かかるコスト」を資金繰り計画に含めておくことが、経営を安定させるための知恵です。

消費税:2年間の免税期間とインボイス制度の選択肢

消費税は、商品の販売やサービスの提供に対して課される税金です。原則として、設立から2事業年度は免税事業者となる制度がありますが、これには「資本金が1000万円未満であること」などの条件があります。

ただし、現在はインボイス制度が開始されているため、あえて課税事業者を選択しなければならないケースも増えています。取引先が法人の場合、インボイス(適格請求書)を発行できないと取引に影響が出る可能性があるからです。ご自身のビジネスモデルを冷静に分析し、免税のメリットを取るか、信用のために課税事業者になるかを選択することが重要です。

【実務の視点】会社設立後の税金スケジュールと納付期限

税金の知識を身につけても、納付期限を過ぎてしまうと「延滞税」などのペナルティが発生してしまいます。いつまでに何をすべきか、そのスケジュール感を把握しましょう。

決算日から2ヶ月以内の確定申告と納税

法人の税務において最も重要なイベントは、決算日の翌日から2ヶ月以内に行う確定申告と納税です。例えば3月末決算の会社であれば、5月末までが申告・納付の期限となります。

この期間内に法人税、法人住民税、法人事業税、そして消費税のすべてを計算し、納付を完了させなければなりません。決算直前になって慌てて書類を整理するのではなく、日々の記帳を正確に行うことが、スムーズな申告の唯一の近道です。

毎月の源泉所得税の納付と「納期の特例」の活用

会社は、役員や従業員に給与を支払う際、所得税を天引きして本人に代わって国に納める義務があります。これを源泉所得税と呼び、原則として支払った月の翌月10日までに納めなければなりません。

しかし、従業員が10人未満の小規模な会社であれば、半年に1回まとめて納付できる「納期の特例」という制度が利用可能です。これを利用すれば、毎月の振込作業の手間を大幅に削減できるため、多くのスタートアップ企業で重宝されています。

会社設立で節税メリットを最大化するためのポイント

会社を設立する最大の動機のひとつは「節税」でしょう。個人事業主では認められない、法人ならではの節税手法を賢く活用しましょう。

役員報酬の設定による所得分散と経費化の仕組み

法人の節税において最も基本的かつ強力な手法が、役員報酬の設定です。会社が役員に支払う報酬は、原則として全額が会社の経費(損金)となります。

会社の利益を役員報酬として個人に分配することで、会社にかかる法人税を抑えつつ、個人側でも給与所得控除を適用することができます。ただし、役員報酬の額は事業年度の開始から3ヶ月以内に決めなければならず、原則として1年間は変更できないため、慎重な見積もりが必要です。

出張旅費規定や社宅制度を活用した実務的な節税

実務上、非常にお勧めなのが「出張旅費規定」の作成です。規定を定めておくことで、出張の際の日当を会社の経費として計上できるようになります。この日当は、受け取った個人側では非課税扱いとなるため、非常に効率的な手元資金の確保手段となります。

また、会社が賃貸物件を借りて役員に貸し出す「社宅制度」も有効です。個人で全額家賃を払うよりも、会社が一部を負担することで、役員個人の社会保険料や所得税の負担を実質的に軽減することが可能になります。

2025年度税制改正における中小企業の優遇措置

2025年度の税制改正では、中小企業の成長を支援するための措置が継続・強化されています。特に注目すべきは、中小企業の法人税の軽減税率の延長や、IT投資・DX推進に関連する税額控除です。

新しく会社を設立したばかりの時期は、システム導入などの投資がかさみます。これらの投資を賢く税額控除に結びつけることで、実質的なコスト負担を軽減できるチャンスが広がっています。

会社設立と税金に関するよくある質問(FAQ)

Q. 会社設立の初年度、全く売上がなかった場合でも申告は必要ですか?

A. はい、必要です。利益がゼロであっても確定申告を行い、法人住民税の均等割を納付しなければなりません。また、申告をしないと青色申告の承認が取り消されるリスクもあります。

Q. 個人事業主から法人化するタイミングは、利益いくらが目安ですか?

A. 一般的には、年間の所得(売上から経費を引いた額)が800万円前後になると、法人化した方が税金と社会保険料の合計負担が軽くなるケースが多いです。ただし、事業内容や家族構成によっても異なるため、個別診断が欠かせません。

Q. 会社のお金で買い物をしたら、すべて経費になりますか?

A. いいえ、事業に関連するものに限られます。プライベートな支出を無理に経費に含めると、税務調査で否認されるだけでなく、重加算税などの重いペナルティが課される可能性があります。

まとめ

会社設立と税金の関係は、非常に奥が深く、経営者の手腕が問われる領域です。初期費用の節約から始まり、日々の税務処理、そして決算時の申告まで、税金の知識は会社を守る盾となります。特に2025年度は、デジタル化や中小企業支援の追い風も吹いており、これらを戦略的に活用することが成功の鍵です。

私のこれまでの経験では、多くの経営者が「もっと早く相談しておけばよかった」と口にされます。一人で悩み、間違った判断をしてしまう前に、専門家の知見を借りることは、決してコストではなく将来への投資です。あなたの新しい挑戦が、健全な財務基盤の上で大きく飛躍することを、税理士として心より応援しております。もし、具体的な税務計画や設立手続きで不安があれば、ぜひ一度専門家へご相談ください。一歩踏み出す勇気が、あなたのビジネスの未来を切り拓きます。