会社設立の補助金・助成金おすすめ5選【2026年最新】条件と申請手順

会社設立の補助金・助成金おすすめ5選【2026年最新】条件と申請手順

会社設立や起業を検討する際、少しでも資金調達を楽にしたい、返済不要な資金があるなら使いたいと考えるのは当然のことです。

しかし、補助金や助成金は制度が複雑であり、さらに申請のタイミングを一度でも逃すと、二度と受け取れないものがほとんどです。実際に、会社を設立してしまった後に相談に来られ、もう少し早く相談してくれれば数百万円を受け取れたのにと悔しい思いをする経営者を私は何人も見てきました。

この記事では、会社設立の専門家である税理士の視点から、2025年最新の全国どこで起業しても使える補助金や助成金を厳選して解説します。教科書的な説明だけでなく、審査に通るためのポイントや、実務上の注意点まで踏み込んでお伝えします。

会社設立における補助金と助成金の基礎知識

補助金と助成金は、どちらも国や自治体から支給される返済不要の資金ですが、その性質は大きく異なります。まずはこの違いを正しく理解することが、資金調達を成功させるための第一歩となります。

補助金と助成金の違い

補助金は主に事業の活性化を目的としたコンテスト形式の制度であり、助成金は主に雇用環境の整備を目的として要件を満たせば支給される制度です。

項目補助金助成金
主な管轄経済産業省、中小企業庁、自治体厚生労働省
目的事業の活性化、政策の推進雇用環境の整備、人材育成
受給難易度高い(審査があり、採択率が設定される)低い(要件に合致すれば原則として支給)
公募期間短い(1ヶ月程度など限定的な期間)通年(予算枠内であれば随時申請可能)
倍率あり(予算上限による選別がある)なし

特に補助金は、書類審査や面接を経て採択されなければ1円も受け取ることができません。一方、助成金は主に雇用保険料を財源としており、人を雇い入れる際や、正社員化する際に利用できるものが中心です。

実務上の注意点として原則は後払いです

補助金や助成金に関する最大の注意点は、これらのお金が原則として後払い、すなわち精算払いであるという事実です。

  1. 申請し、採択または受給決定を受ける
  2. 自分の手元資金、または融資で経費を支払う
  3. 領収書などの証拠書類を提出して報告する
  4. 検査に合格した後、指定の口座に入金される

つまり、最初に設備投資や会社設立費用を支払うための手元資金は、自前で用意するか、金融機関から融資を受ける必要があります。補助金が出るから手元にお金がなくても大丈夫という考えは、経営上非常に危険ですので注意してください。

2025年版の全国で使えるおすすめの補助金3選

2025年現在において、これから会社を設立する方が地域を問わずに活用を検討すべき国の主要な補助金を紹介します。

1. 小規模事業者持続化補助金の創業枠

小規模事業者が販路開拓に取り組む費用を補助する制度であり、創業間もない方向けに創業枠が設けられています。

  • 創業枠の対象者は、過去3年以内に特定創業支援等事業の支援を受けて開業した事業者です。
  • 補助上限額は200万円に設定されています。
  • 補助率は経費の3分の2です。
  • 対象となる経費は、機械装置の購入費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会出展費など多岐にわたります。

私の実務経験上、この補助金は最も使い勝手が良く、多くの起業家が最初に検討すべき制度です。特定創業支援等事業とは、地域の商工会議所などが実施するセミナーや個別相談を指します。これを受けることで補助上限が通常枠の50万円から大幅に引き上げられる仕組みです。

2. IT導入補助金の通常枠とインボイス枠

業務効率化のためにITツールを導入する費用を補助する制度であり、会計ソフトやPCなどのハードウェア購入費用も一部対象に含まれます。

  • 対象者は全国の中小企業および小規模事業者です。
  • 補助額は導入するツールにより数万円から数百万円まで変動します。
  • 補助率は2分の1から4分の3程度です。
  • インボイス制度に対応した会計ソフトの導入などに最適です。

会社設立時は会計システムの導入が必須となるため、実質的なコスト削減として非常に有効です。ただし、IT導入支援事業者として登録されているベンダーを経由して申請する必要がある点に注意してください。

3. 各自治体独自の創業補助金

国の一律の制度以外にも、各都道府県や市区町村が独自に実施している補助金が存在します。これらは全国規模の補助金に比べて競争率が比較的低い傾向にあり、非常に狙い目です。以下の方法で、ご自身の地域の制度を必ず確認してください。

  • 検索サイトとして、中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21を活用してください。
  • 検索手順は、トップページの支援情報ヘッドラインから、お住まいの都道府県と創業というカテゴリを選択して検索します。
  • 具体例としては、県ごとの起業支援金や、市町村が実施する店舗改装費補助金などが挙げられます。

自分の住む地域にどのような制度があるかを知るだけで、調達できる資金額に数百万円の差がつくこともあります。まずは地元の商工会議所や自治体の商工課に問い合わせてみるのが最も確実な方法です。

2025年版の人を雇うならおすすめの助成金2選

人を雇う予定がある場合は、厚生労働省が管轄する助成金を活用できます。これらは全国一律の制度であり、要件を満たせば受給できる可能性が高いため、計画的に準備を進めましょう。

1. キャリアアップ助成金の正社員化コース

アルバイトや契約社員などの非正規雇用労働者を、正社員に転換した場合に支給される助成金です。

  • 中小企業における支給額は、1人あたり最大80万円です。
  • 主な要件は、就業規則の作成と届出、6ヶ月以上の雇用実績、3パーセント以上の賃上げなどです。

まずはアルバイトから雇って、適性を見てから正社員にしたいと考えている経営者には最適な制度です。ただし、正社員に転換する前にキャリアアップ計画書を労働局に提出しなければなりません。採用手続きを終えてからでは申請できないため、事前の準備が不可欠です。

2. 特定求職者雇用開発助成金の特定就職困難者コース

ハローワーク等の紹介により、高年齢者や障害者、母子家庭の母などを雇い入れた場合に支給される制度です。

  • 支給額は、対象者の区分や労働時間に応じて60万円から240万円となります。
  • 採用のハードルを下げつつ、社会貢献と資金確保を両立できる点が特徴です。

ハローワークに求人を出す際に、助成金対象者の応募を歓迎する旨を伝えておくと手続きがスムーズに進みます。

専門家しか知らない申請の落とし穴と対策

制度の概要を知るだけでは受給には至りません。ここでは、私が実務の現場でよく直面する失敗事例と、その回避策をお伝えします。

着手のタイミングを間違えると支給されない

ほとんどの補助金には、事前着手の禁止という厳格なルールが存在します。交付決定通知という合格通知が手元に届く前に、発注や契約、支払いを行った経費は、一切補助の対象になりません。

  • 失敗の典型例は、補助金の申請中に急ぎで工事を始めてしまうケースです。
  • 対策としては、スケジュールに2ヶ月から3ヶ月程度の余裕を持ち、交付決定が降りてから発注できるように事業計画を立てることです。

受給した補助金には税金がかかる

補助金や助成金が入金された際、会計上は雑収入として処理されます。つまり、会社の利益が増えることになるため、その分だけ法人税の課税対象となります。

  • 対策としては、入金された金額をすべて使い切るのではなく、決算時の納税に備えて一部を内部留保しておく必要があります。
  • 具体的な納税額のシミュレーションについては、事前に税理士と相談しておくのが安心です。

創業融資とのセット戦略が効果的である

補助金は後払いであるため、最初の支払いには手元資金が必要となります。ここで非常に役立つのが、日本政策金融公庫の新規開業資金などの融資制度です。

  • 補助金の交付決定通知書があれば、融資審査において返済能力の裏付けとなり、審査が有利に進むケースがあります。
  • 補助金と融資を別々に考えるのではなく、両者を連動させて資金繰りを組み立てるのが、プロの視点による資金調達術です。

会社設立の補助金や助成金の申請の流れ

一般的な申請フローは以下の通りです。特に最初の事業計画の策定と相談の順番が成否を分けます。

  1. 事業計画を策定し、専門家に相談します。
  2. 電子申請のためのGビズIDを取得するなど、申請準備を進めます。
  3. 事業計画書を完成させ、申請と審査に臨みます。
  4. 交付決定を受けた後に、事業(設備投資など)を実施します。
  5. 事業の実績を報告し、検査を経て補助金が入金されます。

現在は多くの手続きが電子申請となっているため、GビズIDプライムのアカウント取得は最優先で行ってください。取得までに数週間かかる場合があるため、早めの行動が重要です。

まとめ:まずは無料相談で受給可能性の診断を

会社設立時に活用できる補助金や助成金は、最大で数百万円規模の資金調達を実現する強力な手段となります。しかし、最新情報の把握が難しく、申請書類の作成難易度が高いことに加え、スケジュール管理が非常にシビアであるというハードルがあります。

自分はどの補助金が使えるのか、いつまでに何をすれば良いのかと迷われている方は、自己判断で進めて機会を損失する前に、専門家への相談を強くおすすめします。

当事務所では、会社設立の手続きだけでなく、創業融資や補助金申請までを含めたトータルな資金調達サポートを提供しています。

現在、これから会社設立をお考えの方を対象に、無料相談を実施しております。あなたの事業エリアや業種に最適な補助金の組み合わせと、最短の設立スケジュールをご提案いたします。まずはよりお気軽にお問い合わせください。