2025年12月19日、2026年度税制改正大綱が公表されました。
今回の改正では、長引く物価上昇への対応を背景に、個人・企業双方に影響する制度見直しが数多く盛り込まれています。
本記事では、その中でも特に影響が大きいポイントを、税理士の視点で整理してご紹介します。
※1~2分程度でお読みいただける内容です。
年収の壁は「178万円」へ引き上げ
これまで議論が続いてきた、いわゆる「年収の壁」については、
2026年・2027年の2年間限定で、現行160万円から178万円へ引き上げられる方針が示されました。
この見直しは、
- 給与所得控除
- 基礎控除
といった控除額を、消費者物価指数(CPI)に連動させて調整していく流れの一環です。
今後は原則として2年ごとの見直しが予定されています。
さらに、年収665万円以下の層については特例措置が設けられ、
基礎控除額が実質的に一律となるよう調整されます。
この結果、全体の約8割の納税者で手取り額が増加するとの試算も公表されています。
住宅ローン控除は2030年末まで継続
期限到来が迫っていた住宅ローン控除については、
適用期限が2030年末まで延長されることが決定しました。
加えて、近年の住宅価格上昇を踏まえ、
中古住宅に関する控除期間が、従来の10年から最大13年へ拡大されます。
住宅取得を検討中の方や、今後購入予定の方にとっては、
資金計画に影響する重要な改正と言えるでしょう。
つみたてNISAが「0歳から」利用可能に
運用益が非課税となるNISA制度のうち、
「つみたて投資枠」については、利用可能年齢が18歳未満まで拡大されます。
これにより、0歳からの資産形成が制度上可能となり、
長期・積立・分散投資をより早期から始められる環境が整備されます。
将来を見据えた家計設計の選択肢として、
今後ますます注目されそうです。
食事代補助の非課税限度額が大幅アップ
企業が従業員に対して支給する食事代補助の非課税枠についても見直しが行われます。
- 現行:月額3,500円
- 改正後:月額7,500円
と、約40年ぶりとなる大幅な引き上げです。
物価高騰を受けた実務的な改正であり、
福利厚生制度の見直しや人材定着策として活用できる余地が広がります。
まとめ|2026年適用の制度も多く、早めの確認が重要
2026年度税制改正大綱では、
- 年収の壁の引き上げ
- 住宅ローン控除の延長
- NISA制度の拡充
- 食事代補助の非課税枠拡大
など、物価上昇を意識した改正が目立つ内容となりました。
制度によっては2026年から適用開始となるものもあります。
個人・法人ともに、早めに改正内容を把握し、
最新の税制に沿った対応を進めることが重要です。